活動報告

みんなでセンターへいこう!-神奈川県動物保護センター見学会
Posted on:2017/12/11:みんなでセンターへいこう!-神奈川県動物保護センター見学会

2017年12月11日(月)「みんなでセンターへいこうー神奈川県動物保護センター見学会」
主催:tumugu=つむぐ=プロジェクト、写真家inu*maruで開催いたしました。

見学会も回を重ね11回目、ここ一年近くほぼ月1ペースでセンターに通わせていただいたことで、主催である私たちも、見学会を通して、時の経過で変化していく課題、センター内の移り行く状況などを追うことができました。
あわせて、この一年を通して改めて、定点で物事をみていく重要性を肌で感じさせていただきました。

この見学会を開催するに到った種をくださったのは、写真家のinu*maruさん。
センターに撮影に入るため足げく通い、収容された犬や猫たちをフィルムにおさめ、センターで日々精一杯の想いで業務につく職員さんたち、身を削り命の最前線で引き出しをする保護活動家の方々の息遣い、強い強い想い。
その経過を、想いを、丁寧に丁寧におさめて、追いかけていた彼女が、撮影を通して見えてきたものと、世の中で溢れる錯綜する情報との間のずれを感じ、これだけ犬や猫、動物たちの置かれている状況に関心が向いてきたのだから、それぞれがご自分で足を運んで現場をみること、自身の心で、耳で、目で感じることを大切にしてほしいと伝えてくださいました。

その想いからこの見学会はスタートしたのです。

一年近く一緒に見学会を続けてきて、たくさんの方にセンターの様子を見て感じて考えていただきました。参加してくださる方々の傾向も少しづつ変化し、最初は身内が多かったのですが、だんだんと一般の興味のある方がわざわざ調べて参加申し込みをしてくださるようになり、ここ最近は学生の方の参加、とくに大学生の参加が増えてきました。

これから未来を担っていく次の世代の方々が、現場を、現実をしっかりご自身でとらえること、そしてそれぞれがそれぞれの責任で目の前の現実を受け止めて考えていくこと。
そのきっかけづくりの場を提供できていることに、続けてきた活動の意義をようやく感じることができるようになりました。

始めた当初は手探りで、主催している自分たちにも伝え方や何をお伝えしていくのがよいのか、迷いがなら探りながら。

そんな中特に2点伝えるときに気をつけてきたことがあります。

一つは、自分たちが思う正しい・・・や、価値観を、伝えるときに押し付けないこと。

二つ目は、フラットな視点で現場をみていただくように努めること。

私たち自身も、現実をみて、課題をとらえて、この課題に関わるようになり人との縁がつながり今に至ります。この課題に関心をもち足を運び心を揺らしていただいたのちは、それぞれが考えていく責任があると考えています。

だから、この見学会に参加してもすぐにもってかえれるような答えは、すいません、ご用意していないです。答えは、そして何をするか・・・は、みなさんがそれぞれ考えて導きだすものだと思うのです。

だからこそ、現場に足を運び、今何が起きているのか、可視化された問題点、現実を見ていただきたいです。

年明けて1月の見学会は1月17日(水)に予定しております。
募集も開始しておりますまで、少しアクセスは悪いですが、どうぞ足を運んでいただき、今を感じていただけましたら幸いです。

記:代表 佐竹加代子

12月11日見学会、9名+スタッフ3名の合計12名での参加。

  • 9時30分~10時10分
    神奈川県動物保護センター:業務課長から、センター業務のお話、動物愛護におけるこれまでの歴史的流れ、現時点のセンターの状況、動物たちの保護における現状の問題、今後の課題など・・・とても丁寧にわかりやすくお話いただきました。
     
  • 10時10分~10時40分
    写真家inu*maruさんが撮影に入りながら収容犬と向き合い感じてきたこと、収容されてから、引き出され、里親さんが見つかり幸せになっていく過程を追いかけた写真の数々、麻布大学動物行動管理学研究室が実施した、保護センターにおける収容犬ストレスレベルテストなどの資料を参照しながら、ストレスについて、さっ処分0についてのお話など、様々な切り口からお話しをしてくださいました。
     
  • 10時45分~11時45分
    業務課長の案内の元、センターの施設内を見学。
    手術室、猫収容スペース、ふれあい・譲渡候補犬収容スペース、犬収容棟、平成21年まで稼働していた殺処分機、、慰霊碑と時間をかけて、質問も都度都度受けながらの見学。

見学会では、保護譲渡ボランティアとして日頃より尽力なさっているアニプロさんが引き出しのために収容房で犬たちの状態を確認しにはいるところを見る機会に恵まれました。
収容された犬たちの状況をセンター犬担当の職員さんから細かく説明をうけながら、収容犬をなでたり、歯のチェックをしたり、新しい子はとくに入念に触って状態を確認したりしている姿を見学者の方々もみることができ、大変よい機会となりました。